
世界が注目!ラムサール条約登録地・中池見湿地(なかいけみしっち)の保全活動
敦賀市の中池見湿地(なかいけみしっち/上部写真)は、2012年にラムサール条約に登録された国際的に重要な湿地です。
湿地中央部の地下には、世界屈指の約40mに及ぶ泥炭層が形成・堆積し、過去約10万年の気候変動などが記録されています。また、約4,000種の生物が生息し、生物多様性の宝庫として知られています。市民や専門家が協力して湿地の保全活動を行っており、自然と共生する姿勢は海外からも高い評価を得ています。SDGsの「陸の豊かさを守ろう(目標15)」に対応する取り組みとして、エコツーリズムの可能性も広がっています。
SDGsとゼロカーボン:未来志向のまちづくり
敦賀市は、全国で初めて商業用軽水炉が稼働した都市であり、2021年の「ゼロカーボンシティ」宣言以降のCO2フリーエネルギー推進が評価され、全国に先駆けて集中的に脱炭素化に取り組む「脱炭素先行地域(※)」に選定されています。北陸新幹線敦賀開業に合わせて、中心市街地に太陽光発電やごみ焼却時の発電による再生可能エネルギーを供給し、脱炭素化を実現しています。

脱炭素の取組みは、市内企業にも広がっており、建物屋上に太陽光パネルを設置したり(上部写真)、蓄電池を導入することで、再生可能エネルギーの導入と、CO2排出の削減が進んでいます。
さらに、物流の脱炭素化にも取り組んでいます。敦賀港では、カーボンニュートラルポートの形成に向けて推進計画を策定中です。
※脱炭素先行地域:2050年のカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量実質ゼロ)達成を目指し、全国に先駆けて集中的に脱炭素化に取り組む地域のことを指しています。
市民参加型の環境教育と循環型社会の実現
敦賀市では、地域の人々が主体となって環境教育やリサイクル活動を行っています。学校や市民団体が連携し、環境フェアやワークショップを通じて持続可能な暮らしを学ぶ機会が豊富です。外国人住民も参加しやすく、地域とのつながりを深めながら環境意識を高めることができます。これはSDGsの「つくる責任・つかう責任(目標12)」に貢献する、地域ぐるみの取り組みです。
- 記載のデータは2025年8月時点のものです。