芳ケ平自然遊歩道 6~8月は小さな花や実をつけたクロマメノキやリンドウに、秋は真っ赤に色づいたナナカマドに彩られる。芳ケ平湿原は約300種の植物が自生する高層湿原。6~7月にはワタスゲの白い穂が風に波立つ。後半はミズナラ、ダテカンバやカラマツの森で森林浴をしつつ、「日本の滝百選」の一つ常布[じょうふ]の滝が眺められる展望台でひと息入れよう。
殺生・草津自然遊歩道 殺生河原バス停からすぐの、白根火山ロープウェイ山麓駅が遊歩道のスタート地点。殺伐とした殺生河原一帯は火山性のガスが漂っているので、見学は立ち止まらずに。5~7月頃はムラサキヤシオツツジやシャクナゲの花、イワカガミやマイヅルソウなどの高山植物が見られる。コースはスニーカーでも歩くことができるが、後半やや下りがきつくなる箇所があり注意が必要。終盤では、山中から万代鉱[ばんだいこう]の白煙がもくもくと立ちのぼる光景が見られる。全長5km、所要2時間15分。
武具脱の池 かつて源頼朝に追われた木曽義仲の残党が、武具を脱ぎ捨てたという伝説からこの名がついたといわれている。真ん中がくびれた形のため、「ひょうたん池」の愛称でも親しまれている。池をとりかこむ湿原には、観察して回れるように1周10分の木道が整備されている。春は石楠花やワタスゲなどが観賞可。高山に住むトンボの姿なども見られる。史跡名勝天然記念物のアズマシャクナゲを見る事も出来る。
向井千秋記念子ども科学館 館林市出身の宇宙飛行士、向井千秋氏が名誉館長を務める科学館。他で見ることのできない向井氏ゆかりの貴重な資料が充実している。月の重力を疑似体験できる「ムーンウォーカー」や「発電トレイン」など、科学の原理を利用した体験型の展示物が多く、身近な自然や科学、宇宙について楽しみながら学ぶことができる。群馬県最大級の直径23mの大型ドームで観るデジタルプラネタリウムでは、臨場感あふれるサウンドと迫力ある映像を楽しめる。
田山花袋記念文学館 『蒲団』や『田舎教師』を執筆し、近代日本の自然主義文学の先駆者となった田山花袋は館林の出身。館内では自筆原稿や、書簡、日記、愛用品などを展示。東京代々木の自宅の書斎も再現されている。文学館の向かいには花袋が7~14歳まで過ごした旧居が建つ。所要30分。