極楽寺 元亀元年(1570)に開かれた臨済宗の古刹。アララギ派の歌人たちが修養のためしばしば訪れたことでも知られる。境内の観音堂の格天井の墨絵には、藤田嗣治[ふじたつぐはる]、近藤浩両氏のものもみられる。書院からのぞむ庭園は禅宗の庭らしく静かな趣き。樹齢300年以上のヒメコマツが池の水面に枝をのばしている。
道の駅木曽川源流の里きそむら 直売所では、地元産新鮮野菜のほかに道の駅オリジナル商品「えごまドレッシング」(2種類)、「甘酒」などが購入できる。また、食事処げんきでは木曽牛使用の陶板焼き定食(1800円)と地元産の手打ちにこだわったざるそば(800円)がおすすめ。夏はとうもろこし、秋はきのこの他、木曽でしか味わえない商品も販売。
光徳寺 町並みを見下ろす高台にある、臨済宗の古刹。開山は明応9年(1500)。享保10年(1725)、林家によって建立された本堂は、うぐいす張りの廊下や山岡鉄舟の扁額、尾張徳川家の籠などがある。本堂横の庫裏[くり]には、天保年間に住職によって考案された車付きの籠を収蔵。入口石段下の祠に、女性を救うと伝えられる延命地蔵が祭られている。4月の祭礼が近づくと昼夜の気温差で石が夜露に濡れることから、汗かき地蔵の別名がある。本尊薬師如来は、慶長4年(1599)京の仏師・木山によるもの。中部49薬師第21番札所。
妙覚寺 本堂や、十王堂、鐘楼門[しょうろうもん]などが立ち並ぶ臨済宗妙心寺派の古刹。約700年前の創建といわれるが、火災で焼失後、享保11年(1726)に再建された。庭園は手入れが行き届き、四季折々の草花が彩りを添えている。本堂は平成30年(2018)に老朽化の為再建された。
白山神社 境内に檜やスギの天然木が繁る。石垣の覆屋[おおいや]の中には建武元年(1334)の棟札が残る間口1mほどの熊野、伊豆、白山、蔵王の4つの社殿(重要文化財)が並ぶ(拝観は要連絡)。いずれも一間社流造檜皮葺き[いっけんしゃながれづくりひわだぶき]の屋根が特徴的な長野県最古の鎌倉建築とされる。永享11年(1439)の銘のある鰐口も残され、木曽谷の文化の中心だったことがうかがえる。