大黒屋 創業93年の菓子店。店オリジナルの「松かさ焼」は、北海道産の手亡豆[てぼうまめ]で作った白餡を小麦粉と玉子で練った皮で包み、松かさの型に入れて焼き上げたまんじゅう。焼きたての皮が香ばしい。1個70円。
武家屋敷通り 石田城跡(福江城跡)近くに位置し、江戸時代の面影を残す古い石垣の塀が続く通り。仲町と南町を結ぶ約400mの通り沿いには、かつて五島藩(福江藩)の中級武士階級の住居が並んでいた。石垣の上にかまぼこ型に積まれている丸い小石は「こぼれ石」と呼ばれ、外部からの侵入者を音で知らせたり、いざという時の武器の役目をもっているという。通りの途中には市指定史跡「福江武家屋敷跡」に建設された「福江武家屋敷通りふるさと館」や武家屋敷松園邸を使用した「山本二三美術館」などの施設もあり、散策するだけでも楽しめる。
千光寺 建久2年(1191)、宋から帰った臨済宗[りんざいしゅう]の栄西禅師[えいさいぜんじ]が日本で最初に座禅を組んだとされる寺。その時、宋から持ち帰った茶の種を植えたとされる、冨春園[ふしゅんえん]という茶畑が今も残っている。茶畑の小道を下ると、栄西禅師が座禅を組んだという座禅石と冨春庵跡がある。栄西禅師が伝えた宋朝禅林[そうちょうぜんりん]の製茶・喫茶法(抹茶の飲み方)は、後に千利休[せんのりきゅう]によって茶道として広く日本に確立されたが、この話はあまり知られていない。