道成寺 大宝元年(701)建立。和歌山県下に現存する最古の寺。若く美しい安珍に心を奪われた清姫は募る思いから大蛇となり、道成寺の釣鐘に隠れた安珍を炎で燃やし、自らは入水したという伝説が残る。62段の石段を上り、朱塗りの仁王門(重要文化財)をくぐると、正面に本堂(重要文化財)、右手に安珍清姫伝説の鐘楼跡がある。宝仏殿には平安前期作の木造千手観音立像(国宝)や脇侍の日光・月光菩薩像(国宝)をはじめ、数々の文化財を安置。縁起堂では、寺の縁起と安珍清姫伝説の絵とき説法(約40分)も、随時行う。
東光寺 湯の谷川のほとりにある天台宗の寺。本尊の薬師如来坐像は3mもあり、長い年月をかけて湯の花が積もり、石化してできたもの。昔、その左胸から温泉が吹きだしたことから湯ノ胸薬師と親しまれるようになり、転じて湯の峰とよばれるようになった。
無量寺 虎関[こかん]師錬開山の臨済宗東福寺派の寺。天明6年(1786)、津波で大破していた寺を愚海[ぐかい]和尚が再建した際、友人の画家・円山応挙が再建祝いとして方丈の障壁画を描き、その作品を弟子の長沢芦雪が寺に届けた。芦雪もまた、この寺に滞在している間、多くの襖絵などを描き残したため、無量寺は「芦雪寺」とよばれている。